「-丁目-番地-号」 住所表示はどうやってきめる?

急に知らない土地の外回りを命じられたら誰だって困ります。地図を広げてみても同じ場所を堂々巡り…こんな苦労は、なるべく避けたいところです。せめて住所表示に、法則性があればいいんですが…。そういえば、町名につく「上・下」は京都に近い方が「上」と聞いたことがあったけど、これホント?

「町名の上・下は川の流域に応じてつけられた場合がほとんどです。たとえば上井草や下井草は、妙王寺川の上流・下流という意味。京都とは無関係ですよ」と答えてくれたのは、日本地図センター客員研究員の今尾恵介さん。では、迷子防止に役立つような、住所のルールはないのでしょうか?

「住居表示は通常、『××町○丁目△番□号』という表記が一般的ですが、東京都では『○丁目』は皇居に近い方から、または皇居から見て右から一丁目、二丁目…と進むように定められています。でも、銀座の場合は日本橋に近い方から進むなど、例外も多くあって規則性はあってないようなものです。さらに『△番』(街区符号)の決まりにいたっては、自治体によってバラバラで、正直、地図を見るしかありません。ただ、『□号』(住居番号)には“右回りの法則”という、確実なルールがあります」

住居番号の決め方は次の通り。まず、道路などで区切られた街区(ブロック)の周辺を一定の間隔で区切り、それぞれに基礎番号を右回りに振ります。そして、建物の玄関がある位置の基礎番号を、その家の住居番号に定めるのです(図版参照)。

「同じ住所の家が複数あったり、住居番号が隣の家と連番になっていないこともありますが、これを知っておけば必ず役に立ちますよ」

なお、郊外によくある「××町△△△番□号」などの丁目がなくて番地の数字が大きい住所には、“右回りの法則”が通用しないので要注意。まぁ、都心はほとんどが「○丁目△番□号」表記ですが。寒い季節の外回りも、この知識で効率よくお過ごしください。


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