盗んだ軽トラで山中4年快適生活

盗んだ軽トラで山中4年快適生活…警察も呆れた「クマが車乗ってるようなもの」
10月15日8時1分配信 スポーツ報知


 おうちは軽トラ、楽しみはカーラジオ−。滋賀県警東近江署は14日までに、軽トラックを盗んだ疑いで、住所不定、無職の谷口龍蔵容疑者(56)を逮捕した。同容疑者は滋賀県三重県の県境沿いに連なる鈴鹿山脈を転々とし、約4年間にわたり盗んだトラックを拠点に生活。車内には生活用品がそろっており、9月に“下山”して東近江市内で確保された際も頭髪やひげは整えられていたという。「人と接するのが嫌だった」と供述している同容疑者。東近江署では「山を知り尽くしていてクマが車に乗っているようなもの」とあきれていた。

 車内はまるでキャンピングカーのようだった。同署によると、逮捕した際の車内には鍋をはじめとした台所用品、調味料などがそろえられており、購入したネギもあった。普段は荷台のガスボンベからホースを車内に引き込み、助手席に設けた専用台のコンロで調理。山中の消防団倉庫にあるカップめんを盗んだりもしていた。夜は運転席と助手席に横たわり睡眠。また、どこから調達してきたのかスピーカーを2台設置し、カーラジオを楽しむ悠々自適ぶりだった。

 調べでは、谷口容疑者は2006年に滋賀・甲賀市で鍵付きの軽トラ1台を盗んだ疑い。出所した約4年前から山で生活していた。周辺は山あいの地域で、鍵をつけたまま作業をする住民が多く、この4年間で軽トラ、軽ワゴンなど約20台が同様の手口で盗まれており、関与を取り調べ中。細い山道でも逃走できるよう、小型の車両ばかり選んで乗り捨てを繰り返していた。

 そんな生活がいつまでも続くはずはなく、同容疑者は9月に東近江市内の山すそにあるスーパーに出現したところ、指名手配の顔写真を見ていた店員が通報。1週間前には同じスーパーで取り逃がしていたが、今度は軽トラで約5キロ逃走した末に署員が身柄を確保。

 逮捕時の姿かたちは意外にもクマ男のようではなかった。頭髪、ひげは普段から自分でそろえ、逮捕時は薄汚れたポロシャツにズボン姿で、同署も「仙人みたいないでたちではない。見た目は普通」と説明。ただ、1年以上も風呂に入っておらず、水で体を洗ってはいたが、においは強烈だったという。車荒らしをして得た現金も数万円所持しており、時には人里に現れてパチンコにも興じていた。

 調べには「人と接するのが嫌だった」と供述。同署は数回、山を捜索していたが、人の気配を察知しては立ち去って拠点を移す同容疑者を見つけられなかった。「山を知り尽くしている。町に下りてきて、餌をあさるクマが車に乗っているようなものだ」と署幹部はあきれる。町を荒らしてきた人騒がせな山男がようやく“捕獲”された。

記事元リンク
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081015-OHT1T00023.htm



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